第57号:介助方法「起き上がり編:その2 相手の体を回転→腰掛けまで」

 

 

 

 

<第57号(2020.5.16)>

 

 

 








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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。

理学療法士はリハビリの国家資格です。

このメルマガの発行は「ほぼ週刊」なので、ゆっくりしたペースでやらせてもらっています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。






このメルマガは、自分が作ってきたYouTube動画が増えてきたため、

「こういう順番で動画を観てもらった方が、分かりやすいですよ」というガイドとして始めました。

動画の内容の補足も、メルマガの文章中に書かせてもらっています






現在はコロナウイルス騒動の渦中にあり、高齢者がデイサービスなどに行けないケースも出ているため、

「介助方法シリーズ」をお送りしています(以前、別なシリーズで登場済の介助関連動画も、必要に応じて再登場させる予定です)。

コロナ騒動前のような運動やリハビリが出来ていないと、高齢者の身体能力(動作能力)は低下しやすく、

低下した分は誰かが(特にご家族が)補う必要があるため、「介助量」が増えやすいですからね。







第57号は、こちらです↓


■介助方法「起き上がり編:その2」

  【起き上がり介助】介助者の体を痛めず、大きく重い相手を介助する方法



■編集後記:力技の連続では、介助者の体が壊れます



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■【起き上がり介助】介助者の体を痛めず、大きく重い相手を介助する方法
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私はリハビリ専門職なので、単なる介助方法ではなく、

「リハビリ効果もある介助方法」のお話をさせて頂いています(カンタンですよ)。







まずは、要介護度が高い(ご本人があまり動けない)設定として、

「(ベッドからの)起き上がり動作」の介助ですが、

前回は動作の前半部分(上半身を起こす場面)でしたが、

今回は、後半部分(相手の体を回転させ、腰掛けてもらう)までの介助方法のお話です↓









「【起き上がり介助】介助者の体を痛めず、大きく重い相手を介助する方法」(4分28秒)

https://www.youtube.com/watch?v=GP4fxEqztvg&list=PL87Hh0oDQOdcvOYWW0DkyEWhprXi-jWff&index=4






動画の中では、

1.「相手が大柄・体重が重い・体が硬いなどの場合、回転しながら起こすのは大変」

2.「重いものを回転させる基本は、対象が物でも人でも同じ。接地面積を小さくすれば、回転させやすくなる」

3.「接地面積を小さくする→回転の支点をつくる。人体で言えば、(片側の)お尻の出っ張った骨を支点に使える」

4.「腰掛ける際は、相手の下肢の重さを利用すれば、『テコの原理』でラクに行える」

などについてお伝えしています。








相手の体を回転させるには、これまでお伝えした「連結」がつくられていて、

相手の体を「一塊(ひとかたまり)」にして扱えることが前提となります。

相撲や合気道などでも、自分より大きな相手の体や力を利用するようですが、

介助でもそうした方がラクでいいいですね(腰かけ時の『テコの原理』など)。







人体は理にかなった形状になっていますので、

起き上がる際の回転にしても、回転しやすい形状に(お尻の骨など)なっています。

それを知っている、しかも利用する方法も知っているなら、

使わない手はないですね。








次号では、その「お尻の骨で回転」に関連する動画をご紹介する予定です。

概要としては、相手を起こした(ベッドに腰かけさせた)はいいけど、

回転が不十分で、腰かけた後に片側のお尻を前へ出して座る位置を調整せねばならいという状況がよくあります。

そんな時のラクな介助方法をご紹介します。









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■編集後記
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「老々介護」の話が新聞などの記事になるように、

介助する人(介助者)自身が、腰痛や膝痛などを抱えながら、

ご家族の介護・介助を続けているケースが少なくありません。

「痛み止めの注射を打ちながら、介助してる」という状況では、長続きさせるのは困難です。








「少子高齢化で労働力不足」「人生100年時代」となって来ている上に、

介護職の人気が高まっていない現状を踏まえると、

ご家族が介護・介助せざるを得ないケースが山のように今後も出てくる可能性が高いですね。

ご家族がつぶれてしまうと、その人をまた誰かが介護・介助せざるを得なくなるため、

いよいよ無理な状況になりかねません。







スポーツや武道もそうですが、

「力技」で押し切れる場面は多くはないですし、

理にかなっていない方法では、遅かれ早かれ「破綻」します。

カンタンでラクな方法をお伝えし、広める必要性を強く感じています。











最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)



・今後もリハビリ関連の内容を、YouTubeの動画も使って、簡単にお伝えして行きます

(YouTubeのチャンネル名は「人生リハビリちゃんねる」です)。


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