第55号:介助方法「基本編:その3 介助では体の『連結を意識』」

 

 

 

 

<第55号(2020.5.3)>

 

 

 








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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。

理学療法士はリハビリの国家資格です。

このメルマガの発行は「ほぼ週刊」なので、ゆっくりしたペースでやらせてもらっています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。






このメルマガは、自分が作ってきたYouTube動画が増えてきたため、

「こういう順番で動画を観てもらった方が、分かりやすいですよ」というガイドとして始めました。

動画の内容の補足も、メルマガの文章中に書かせてもらっています






現在はコロナウイルス騒動の渦中にあり、高齢者がデイサービスなどに行けないケースも出ているため、

「介助方法シリーズ」を始めました(以前、別なシリーズで登場済の介助関連動画も、必要に応じて再登場させる予定です)。

コロナ騒動前のような運動やリハビリが出来ていないと、高齢者の身体能力(動作能力)は低下しやすく、

低下した分は誰かが(特にご家族が)補う必要があるため、「介助量」が増えやすいですからね。







第55号は、こちらです↓


■介助方法「基本編:その3」

  【介助の基本】「連結」しないと、体がバラバラ



■編集後記:家庭・社会の破綻を防ぐためにも、「家族がリハビリをする時代」



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■【介助の基本】「連結」しないと、体がバラバラ
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「介助者自身を(腰痛から)守る話」→「電動ベッドの操作の話」と来て、

今回からは、「相手の体に触れて介助する話」に進みます。

私はリハビリ専門職なので、単なる介助方法ではなく、

「リハビリ効果もある介助方法」のお話をさせて頂きます(カンタンですよ)↓









「【介助の基本】「連結」しないと、体がバラバラ」(2分43秒

https://www.youtube.com/watch?v=yaf4qBSVACY&list=PL87Hh0oDQOdcvOYWW0DkyEWhprXi-jWff&index=1






動画の中では、

1.「体の各パーツを『連結』させて、『一塊(ひとかたまり)』にすると、動かしやすい」

2.「『連結』をつくらないと、各パーツがバラバラで動かしにくいし、ケガなどの危険もある」

3.「本来、『連結』は本人が無意識に行っている作業だが、(要介護度が高い人など)不十分な場合がある」」

4.「介助で『連結』を補ってあげることは、それ自体に『リハビリの効果』がある」

などについてお伝えしています。








動画の中でもお伝えしていますが、人間は自分で動く際に、

各パーツ(頭と胴体とか、前腕と上腕とか)を「連結」させた上で(連結を強めた上で)はじめて、

四肢や体幹を動かすことができます。

逆に、「連結なし」のバラバラ状態では、全身脱力状態のような感じで、動けません。








その「連結」の仕事を、介助する人(介助者)が手伝ってあげることで、

ご本人が自ら「連結」する能力が改善されてきます。

「連結」の能力が高まる=四肢・体幹を動かしやすくなる=動作能力が向上する=リハビリ効果がある、

という図式ですね。








大前提として、介助する際は、「相手の各パーツの連結を意識」しますが、

実際に介助する場面では、具体的にどうするのか、という話になります。

次号では、より動きにくい方(要介護度が、より高い方)のケースを想定して、

「起き上がり介助」を例に、今回の「連結」の話を進めて行く予定です。









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■編集後記
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現在は、まだまだコロナ騒動の渦中にありますが、

一方で、騒動が収束した後の世界や社会をどうして行くか、考えることも必要ですね。

仕事で言えば、今回急速に広げたテレワークが、コロナ後も継続される職種もあるかも知れませんし、

出前や宅配などのサービスも、コロナ前より多様化・進化したようなものが登場しているので、定着する可能性があります。







では、リハビリや介護は、どうなりそうでしょうか?

コロナウイルス以外のウイルス騒動は今後も起こり得ます。

「今回の騒動以前の状態に戻すだけ」で、果たして対応できるでしょうか?

今後は、「超高齢社会のピーク」に向かって行きますし、

少子化で労働力不足も加速するわけですから、

リハビリや介護分野も「進化」が必要と考えられます。







「次なる有事」に対応できるようにするために、やはり、リハビリも介護同様、

「家族が行う時代」と認識することが、危機管理の上でも重要だと考えます。

テレワーク(在宅勤務)で、以前なら家にいなかった家族がまさに「人材」として

効率よく機能できたら、理にかなった状態ですね。







例えば、在宅勤務の仕事の合間に、同居している高齢者の体位変換を上手に行えたら、

それが「リハビリ効果」もある介助だったら、リハビリや介護の専門職不足を補える可能性があるだけでなく、

「次なる有事」が来た場合でも、乗り越えられる可能性を高めてくれます。

家庭や社会の破綻を避けられることにつながる、と考えています。








最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)



・今後もリハビリ関連の内容を、YouTubeの動画も使って、簡単にお伝えして行きます

(YouTubeのチャンネル名は「人生リハビリちゃんねる」です)。


・バックナンバー(ページの後半にございます):https://no-pain-yes-gain.com/free/w46