第53号:介助方法「基本編:その1 介助者の腰を守る」

 

 

 

 

<第53号(2020.4.18)>

 

 

 







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家族がリハビリをする時代 ~ご自分やご家族でカンタンにできて、効果の出るリハビリ~

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こんにちは、発行人の理学療法士 レナトです。

理学療法士はリハビリの国家資格です。

このメルマガの発行は「ほぼ週刊」なので、ゆっくりしたペースでやらせてもらっています。

拙い文章でお見苦しいところがあるかも知れませんが、よろしくお願い致します。






このメルマガは、自分が作ってきたYouTube動画が増えてきたため、

「こういう順番で動画を観てもらった方が、分かりやすいですよ」というガイドとして始めました。

動画の内容の補足も、メルマガの文章中に書かせてもらっています






現在はコロナウイルス騒動の渦中にあり、高齢者がデイサービスなどに行けないケースも出ているため、

今回からは「介助方法シリーズ」を始めることにしました(以前、別なシリーズで登場済の介助関連動画も、必要に応じて再登場させる予定です)。

コロナ前のような運動やリハビリが出来ていないと、高齢者の身体能力(動作能力)は低下しやすく、

低下した分は誰かが(特にご家族が)補う必要があるため、「介助量」が増えやすいですからね。







第53号は、こちらです↓


■介助方法「基本編:その1」

  【腰痛を防ぐ介助方法】ベッドや布団での介助で、腰を守る簡単な方法



■編集後記:ご家族の「共倒れ」を防ぎながら、乗り切りましょう


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■【腰痛を防ぐ介助方法】ベッドや布団での介助で、腰を守る簡単な方法
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コロナ騒動でも「医療崩壊」を防ぐ重要性が繰り返し伝えられています。

医療者が対応できなくなると、患者さんがどんどん悪化したり、数が増えたりするためですね。

本質的にはそれと同じことなのですが、介護や介助でも、介助する人(介助者)が

自らの健康や安全をキープしながら行わないと、「介護・介助崩壊」というか「共倒れ」になりかねません。

この「介助方法シリーズ」のメルマガは、「介助者自身を守る動画」からスタートします↓







「【腰痛を防ぐ介助方法】ベッドや布団での介助で、腰を守る簡単な方法」(2分12秒)

https://www.youtube.com/watch?v=0HQTPVckefY&list=PL87Hh0oDQOdcvOYWW0DkyEWhprXi-jWff&index=7






動画の中では、

1.「介助者が腰痛に耐えながら介助するのは大変」

2.「中腰や前のめりの姿勢では、なぜ腰を痛めやすいのか」

3.「前傾している上半身に『支え』を用意してあげればいい」

4.「上半身が支えられると、リラックスでき、手も使いやすくなる」

などについてお伝えしています。








中腰や前傾姿勢で何かの作業を続ける大変さは、多くの方が経験されたことがあるでしょう。

腰が悲鳴を上げたりすることからも、「無理な姿勢」の代表格と言えるので、取り上げておきます。

重い上半身を空中に吊り下げようとすると、体の背面がツラいし、深刻な腰痛になりやすいので、

発想を変えて、重い上半身を「下から、つっかえ棒のように支える」のがポイントです。








「つっかえ棒」はご自分の片脚を折りたたんで、胸の中央付近にあてるだけです。

上半身の重さを、脚が支えてくれるため、体の背面は吊り下げる仕事から解放されて緩むことが出来ます。

カンタンなので実際にやってみてもらうと分かりますが、

上半身の重さを自分の片脚に載せるだけで、腰だけでなく腕や手も緊張から解放され、一気に使いやすくなります。








介助者は、ご自分の手を使って細かい作業をする場合もあり得るでしょうから、

手が自由に使える状態になることは、介助作業がより安全且つ、

スムーズに済む(最短時間で作業が終わる)ことにもつながります

上半身を自分の片脚に載せる姿勢は、色々な意味で「理にかなっている」わけですね。







介助者は、相手に色々としてあげたくなるかと思いますが、

介助が必要な期間を乗り切るために、

まずは「ご自分の体を守る」ことを強く「意識」して下さいね。

次号からは、相手の体に関するお話に進んで行きます。




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■編集後記
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核家族化が進んだ現代は、「老々介護」というキーワードもよく使われます。

介護・介助をする人自身が高齢で、体に痛みを抱えながら行っていたりするケースが少なくありません。

全員が介助方法を学べる機会があれば良いのですが、「自己流」でやってしまうと、

無理な力を使い続け、介助者の体がまいってしまいかねないですね







「理にかなった方法」というものは、常に存在するものです。

そこへたどり着くことも大事ですし、

たどり着いた人が、それを必要とする多くの人々に、

「分かりやすく(共有しやすく)伝える」ことも大事です。







介護・介助をする人は決して、「使い捨て」であってはなりませんし、

超高齢社会のピークはまだこれからやって来るため、「長距離走ペース」でやって行く必要があります。

「共倒れ」にならないよう、誰にでも出来るカンタンな方法で、

一つひとつやって行きましょうね。









最後までお読み下さり、ありがとうございました。

発行頻度は「ほぼ週刊」としていますが、

早まったり、遅くなったりするかも知れませんので、ご了承下さい


では、また次回をお楽しみに!

(レナト)



・今後もリハビリ関連の内容を、YouTubeの動画も使って、簡単にお伝えして行きます

(YouTubeのチャンネル名は「人生リハビリちゃんねる」です)。


・バックナンバー(ページの後半にございます):https://no-pain-yes-gain.com/free/w46