絵に描いた餅 Pie in the sky
「絵に描いた餅」とは、
「計画や企画だけは立派だけど実行が伴わないこと」等を言いますね。
英語では“Pie in the sky” で、
“an event that somebody talks about that seems very unlikely to happen” と説明されます。
私はこれが大嫌いです。
これを利用者さん（患者さん）やご家族に強いるのが大嫌いです。
世の中にも「絵に描いた餅」は氾濫していて、例えば、
「基礎代謝を上げれば脂肪がより燃焼されるから、ダイエットのために大きな筋肉を鍛えましょう」
という言葉をよく見かけますが、皆さんやってみたことはありますか？
やってみた人なら分かるのですが、
大きな筋肉を鍛えて基礎代謝を増やすと、
その分（基礎代謝が増えた分）、お腹が空きます！！
当たり前ですね。
余計にお腹が空いたら、普通は余計に食べますよね。結局やせません。
基礎代謝が上がって余計にお腹が空いても、以前と同じ食事量以下で我慢できる人にしかダイエット効果は現れません。
多くの人には困難で、こういうのを「絵に描いた餅」と私は言っています。
「絵に描いた餅」だけあって、一見正論ですが、現実的には難しいのです（実践できる人は少数です）。
リハビリも、しかりです。
リハビリの先生が宿題として、「これとこれをやっておいて下さいね。」と
ホームエクササイズとして出した課題を、継続してやる人は少数です（ご本人の性格まで分析して、やれそうなものに限定しても）。
そういう「絵に描いた餅」を、リハビリ専門職として出してはいけないと考えます。
誰のためにも結局ならないからです。
レナト式リハビリは、継続しやすいことを一つの「売り」にしていますが、
これは、極力「面倒くささ」につながる要素を削ぎ落として、
短時間で、施す側にも施される側にも負担が少なく、しかも具体的な効果が出る、
そんな内容に絞り込んでいます。
「医療関係者って、いつも正論ばっかり言うけど、言うは易しだよね。」と
日頃感じている方には、特におすすめします